給料が全てではないはず

 医療従事者の不足が起こらないようにするために、思い切って大幅な給与アップをしようと思い立つ病院経営者がいるかもしれません。医師であれ看護師であれ、激務と言われる医療従事者は、仕事の対価である給料が見合っていないと不満を感じることも多いそうです。給料の高さが仕事のモチベーションに関わるというのは、少なからずあると思います。給与体制の見直しを行うことで、退職者を少なくすることが出来るのではないでしょうか。

 ベースアップで、大幅な給料アップができることを楽しみにしている医療従事者はたくさんいると思います。今まで仕事で味わってきた苦労が報われる気分になり、ベースアップの日が訪れることを待ち望んでいるのではないでしょうか。

 たくさんの応募者が集まることを願って、求人の募集要項に高い給料を掲載しようと考えている病院経営者がいるかもしれません。高い給料に魅力を感じた応募者が殺到することに期待しているのです。より多く人材を採用することで、医療従事者不足が解消することを計画していると思います。しかし、医療従事者が不足しているのはどの病院でも同じです。給料がいいからと言って、医療従事者がたくさん集まるということはないと思います。医療従事者も一人の人間です。それぞれに抱えているものも、思想もライフスタイルも違います。闇雲に給料の高さを謳っても、「こんなに高いのは何か裏があるのでは?労働環境が悪いのでは?」と怪しまれるだけではないでしょうか。高い給料というものはもちろん大事ですが、それ以上にその病院がどんな環境でいかにスタッフを大事にしているかをアピールするほうが効果的だと思います。